2007年5月27日日曜日

遺丘と女神

発掘当時、それはただの泥人形だった。

しかし、今、目前にある像は、妖艶な輪郭と、柔和な表情をもつ。



女神土偶:シリアの遺跡から出土 東大が公開


 東大総合研究博物館は25日、シリアのテル・セクル・アル・アヘイマル遺跡から出土した約
��000年前の女神の土偶を公開した。農耕牧畜発祥の地、メソポタミアで、完成度の高い大型の土偶が見つかったのは初めて。発掘した西秋良宏・同博物館教
授は「メソポタミア地域最古の写実女性土偶。初期農耕民の信仰が分かる」と位置づけている。


 土偶は高さ約15センチで、焼かれていない。これまでこの地域で発見された同時代の土偶は最大でも5センチほどで、おおまかな形のみで顔の造作などは描かれていない。今回の土偶は目鼻や頭髪も描かれ、顔は赤と黒で彩色されている。


 土偶は、同大の西アジア遺跡発掘調査50周年を記念する企画展「遺丘と女神」(同博物館、26日~9月2日)で、6月10日まで実物が展示される(以後、レプリカ展示)。


毎日新聞 2007年5月25日 20時33分 (最終更新時間 5月25日 21時48分)


http://www.mainichi-msn.co.jp/science/kagaku/news/20070526k0000m040103000c.html



なお今のところ、東大トップページがこの内覧会の写真。


正直、クリーニングがここまで効くものだとは思っていなかった。たまたま発見した日に現場に居合わせたが、焼かれてもいなく、ボロボロの泥人形という印象に終わっていた。展示されたものは、同じものとは思えないほどの変わりよう。女は磨けばキレイになるのか。そして、よくここまで運んできたものだ。またシリアに戻すのだろうか。こっちで保存しておいた方が長持ちしそうだけど。

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